大判例

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東京高等裁判所 昭和58年(う)330号 判決

被告人 相馬輝夫

〔抄 録〕

職権により調査するのに、原判決は、四個の覚せい剤譲渡罪、一個の覚せい剤使用罪及び一個の賭博場開張図利幇助罪を認定したうえ、各該当法条を示し、累犯加重をした後、併合罪加重をし、長期は覚せい剤譲渡罪の刑に刑法一四条の制限内でその加重をした刑により、短期は賭博場開張図利罪の刑のそれによるとして処断しているが、本件の場合賭博場開張図利幇助罪については同法六三条、六八条三号により従犯減軽をすべきであったのであり、原判決がこれを怠った結果処断刑の短期が不当に重くなったことが明らかに認められる。しかしながら、原判決は従犯減軽の基礎となる幇助の事実そのものは正しく認定しこれに従って量刑を行っており、しかも、本件賭博場開張図利幇助罪が全体の犯行の中において占める比重は軽く右の法令適用の遺脱によりその宣告刑に影響が及んだとは考えられないことを考慮するときは、右の遺脱は原判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りであるということはできない。

(桑田 香城 植村)

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